ハイパワー応用デバイスシミュレータ Advance/TCAD

当社では強安定収束を特長とするデバイスシミュレータを開発し、販売を行っております。
パワー応用ワイドギャップ半導体デバイス設計を支援するデバイスシミュレータを紹介いたします。

特長

  • SiCやGaN等、禁止帯幅が3eV 以上のワイドギャップ半導体デバイス解析に安定収束
  • 大きなバンド不連続を伴うヘテロ接合系にも対応可能
  • 数千ボルトの逆耐圧計算が可能
  • アバランシェ増倍機構の解析に対応可能
  • SITのような能動素子に適用可能

化合物ヘテロ解析の紹介

一般的には難しいとされている1eV以上のギャップ差のケースに対して、アドバンスソフト独自の数値解法により、安定的に頑強に収束します。例えば、6.2eVと3.4eVというガリウムナイトライド系のワイドギャップ半導体等のケースでも、通常のSi MOSFETのケースと同様の収束性を示します。

図1 ワイドギャップ(EG=3~6eV)半導体への適用例
ワイドギャップ半導体HEMT構造
(a)断面構造図 (b)縦方向バンド構造図
特長:大きなバンドギャップと大きなバンド不連続に対応可能

1次元ハイパワーSiC解析の紹介

解析上、安定性と頑強性が必要な1次元の解析で、その特長を示しました。高電圧およびアバランシェで確認しました。

図2 高電圧(逆バイアス)計算例 【バンド構造】
pn接合(SiC diode)に1千ボルト印加した時のバンド図とキャリア分布図
特長:高耐圧計算も安定収束

図3 アバランシェ増倍機構の解析例【電流-電圧特性】
SiCダイオードにおける電流-電圧特性
特長:アバランシェ増倍機構を含む計算も高い電圧まで安定収束

ハイパワーSiC解析の紹介

  • これまで、ワイドギャップ半導体で数千ボルトの電圧までの解析は困難でした。または、計算できても、安定的に解析ができなかったというのが現状です。ハイパワーSiCを対象とした数千ボルトの電圧まで、アドバンスソフト独自の数値解法により安定的に頑強に収束します。
  • ハイパワーSiCデバイスを対象としても、他のケースと同等の収束性および頑強性を示します。
  • これは、ハイパワーSiCダイオードのアバランシェブレークダウンを含む解析においても同様の解析安定性と頑強性を示します。
  • 数値解析上の工夫により、フローティングの計算が可能です。
図4 SiC-SITへの適用例
電子分布 (@300V)
電流-電圧特性の解析
特長:能動素子の高電圧計算が可能
図5 ガードリングへの適用例
電界強度分布図
電気的浮遊領域を有するデバイスシミュレーション

n基板に2個所の高濃度p領域があり1個所は電極があり、他方には電極を設けていない。
なお、Si-SiO2境界には界面準位を設定している。
特長:高電圧へ適用可能

ライセンスオプションの種類

  • 標準ライセンス
  • SiHeteroオプション(SiGe系ヘテロ構造)
  • Compオプション(化合物半導体用)

各オプションの機能比較

SiHetero/Compオプションで利用可能となる機能:

  • ヘテロ接合
  • 絶縁体中のキャリア移動
  • 量子効果(direct tunneling)

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