管路系液体過渡解析ソフトウェア Advance/FrontNet/Ω 解析事例3

解析事例3 流体と制御系の連成の基本解析

解析モデル

図1のように上流にポンプがあり、制御弁で1MPaGに制御し、下流に流れています。ポンプの圧力をリザーバで模擬します。

図1 配管と圧力制御弁の解析モデル

解析目的

制御弁と流体との連成について、確認を行います。圧力の擾乱に対する圧力制御弁の応答を調べ、制御パラメータについてどちらの値が適当か調べます。

解析条件

配管長[m]配管呼び径[B]内径[mm]厚み[mm]高さ[m]
40010255.460
表1 配管に関する解析条件

機器名取り扱い詳細
ポンプ圧力境界条件2.MPaG
圧力制御弁位置はポンプから100m
設定圧1.5MPaG
下流30mの取り出し
リザーバ流量境界条件100t/h
表2 機器に関する解析条件

圧力制御は、解析事例2と同様のブロック図を用いることとします。

図2 上流ポンプの圧力境界条件

解析結果

解析ケース1:時間遅れ2秒、比例ゲイン200%、積分時間50秒の場合

図3 弁圧力取り出し位置の圧力(90秒から150秒まで:解析ケース1)
図4 弁圧力取り出し位置の圧力(0秒から600秒まで:解析ケース1)
図5 圧力制御弁の振る舞い(解析ケース1)

解析ケース2:時間遅れ2秒、比例ゲイン100%、積分時間20秒の場合

図6 弁圧力取り出し位置の圧力(90秒から150秒まで:解析ケース2)
図7 弁圧力取り出し位置の圧力(0秒から600秒まで:解析ケース2)
図8 圧力制御弁の振る舞い(解析ケース2)

参考またはご協力 当社オリジナルのモデルによるものです。

流体と制御系の連成の基本解析まとめ

圧力の擾乱に対する圧力制御弁の応答の解析を行いました。
PID制御パラメータのうち、比例ゲインと積分時間を変更した2つのパラメータケースについて解析を行い、解析ケース2のほうが解析ケース1よりも時刻105秒あたりの弁の振動が少なく、元の圧力値を取り戻すのに約100秒早いことが確認できました。

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