水撃、ポンプトリップ、液柱分離の解析に
管路系液体過渡解析ソフトウェア Advance/FrontNet/Ω

解析モデル

図1のように管の両端にリザーバを考えます。管の上流に取り付けられているリザーバ1はトリップ後に再び機能を回復するポンプを模擬し、ポンプ圧力水頭の時間変化を図2のように入力データで与えます。リザーバ2では大気圧を与え、開放端を模擬します。

図1 解析対象のモデル。ポンプの圧力水頭をリザーバ1で模擬します。

解析目的

ポンプのトリップを模擬し、実測値と比較して解析精度を確認します。

解析条件

図2 リザーバ1の圧力水頭の時間変化(解析条件)

表1 解析事例1の解析条件

流体
管路長さ1450m
管径0.1m
管摩擦係数0.00167
圧力波速度1290m/s
初期流量0.0158m3/s
ポンプ機能喪失時刻1秒間
ポンプ機能回復時刻2.7秒後
初期ポンプ水頭(大気圧を0mとする)50m
管分割数1000
クーラン数0.7
解析モデルキャビテーションモデル

解析結果

図3に管の上流から580mの位置での圧力水頭の計算値(赤線)と実測値(緑線)の比較を示します。両者を比較すると、よく一致しています。

図3 上流から580mの位置の圧力水頭の時間変化。
赤線が計算値、緑線が実測値を表します。

参考またはご協力 E.B.Wylie and V.L.Streeter : “Fluid transients in Systems”, Prentice-Hall Inc. (1993).

管路上流側ポンプトリップ後に、再び機能を回復した場合の水撃解析まとめ

ポンプのトリップをモデリングし、水撃過渡解析を行いました。
計算値と実測値がほぼ一致しており、キャビテーションモデルの妥当性を確認できました。

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