アドバンスシミュレーション Vol.9, 奥野 好成, Advance/OCTA中の計算ソルバーである分子・粗視化動力学シミュレータCOGNACは、高機能材料設計プラットフォームの研究開発の一環として開発された汎用粗視化動力学プログラムです。粗視化動力学とは、いくつかの原子の集合体を1つの粒子として扱い、その粒子のダイナミクスをシミュレーションします。それにより通常の分子動力学に比較して、大きな原子数、大きな分子数、大きな重合度のシステムの長時間のダイナミクスをシミュレーションすることを可能としています。勿論、粗視化動力学だけでなく通常の分子動力学も可能です。COGNACにおいては、動力学法として一般的に用いられる各種アンサンブル、及びポテンシャル関数に加えて、ビーズ-スプリングモデル、散逸粒子動力学法等の粗視化シミュレーションを行う際に利用される、ポテシンャル関数、運動方程式が組み込まれています。また材料物性予測のために有用な、流動、伸張変形、あるいは固体壁などの外場、架橋反応等の化学反応などの機能を有します。さらにユーザーによるモデル、ポテシンャル関数等の拡張が容易に行えるプログラム構成を持ちます。ここでは、この分子・粗視化動力学シミュレータCOGNACについてご紹介します。(PDF:607KB)

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