発行年月 | 2013年12月24日 |
タイトル | 音響解析ソフトウェア Advance/FrontNoiseによる流れを伴うダクト開口端反射率の評価(第1報) |
言語 | 日本語 |
著者① | 中森 一郎 |
著者② | 小川 哲司 |
著者所属① | アドバンスソフト株式会社 第 1 事業部 |
著者所属② | アドバンスソフト株式会社 第 2 事業部 |
要約 | Munt[1]らによると 1960 年代半ばの Michel らや Ronneberger の実験により、高速な流れが排出されるダクト開放端における音響反射率が 1.0 を超えるという実験結果が示されてきた。この現象は、もちろんエネルギーの保存則を満たさない現象であるということではなく、その後にも多くの論文でこの実験結果のトレースが行われている。また、1990 年には Munt[1]により、この現象の理論的な裏付けが示された論文が発表された([1]の最初の投稿は 1970 年代後半である)。そこで、われわれは、ここで生じている 1.0 を超える反射率をシミュレーションで再現し、その結果を Munt による理論解や実験結果の文献と比較することを目的として、当社で開発した音響解析ソフトウェア Advance/FrontNoise によりダクト開口端反射率のシミュレーションを行った。また、われわれは本事例を連成計算のひとつの事例としても位置付けている。本解析では、まず、流れ場を Goertler の式[2](フランジを持つダクト端からの噴流)により近似的に与え、その定常流れ場での音響解析を実施した。その次に、流体音響の連成解析として、当社で開発した高速流体を対象とした圧縮性流れ解析のソフトウェア Advane/FrontFlow/FOCUS により得られた流れ場を用いて音響解析を実施した。本稿では、本解析の理論的な背景と利用した解析手法・解析結果を示すことにより、われわれの取り組みを紹介する。ここでは、定性的に妥当な結果を得られた。ただし、定量的には Munt らの結果を十分に再現していないため、検証を継続している。本稿では、第 1 報という位置付けで報告する。 |
書誌情報 | アドバンスシミュレーション 2013.12 Vol.17 |
DOI | 10.69290/j.000634-vol17 |
キーワード | 音響解析、連成解析、流体解析、反射率、開口端、ダクト、高速流、噴流 |
ページ数 | 16 |