第一原理計算(DFT)において、計算精度の維持と大規模系のシミュレーション実行は、常にトレードオフの関係にありました。この課題を打破すべく、アドバンスソフトが開発したのが、独自の「場の深層化」技術を用いた運動エネルギー汎関数「AdvanceSoft25」です。

「Advance/OF-DFT」は、この深層学習運動エネルギー汎関数AdvanceSoft25を搭載した Orbital-Free DFT(OF-DFT) を実行するためのソフトウェアです。

本日は、この新汎関数の実力を「精度ベンチマーク」「計算速度ベンチマーク」「先行研究との性能比較」という3つの切り口から徹底検証したレポートをお届けします。シミュレーションの常識を塗り替える、次世代の材料計算プラットフォームの可能性をぜひご覧ください。


1. 深層学習運動エネルギー汎関数AdvanceSoft25の精度ベンチマーク

http://case.advancesoft.jp/OF-DFT/benchmark/index.html

計算コストを大幅に抑えられるOF-DFT(軌道自由密度汎関数理論)は、計算精度を大きく左右する運動エネルギー汎関数として十分な精度を持つものが未知であることが実用化の壁でした。アドバンスソフトは独自の「場の深層化」を用いた汎関数AdvanceSoft25を開発し、その性能を検証しました。

結果、従来手法が苦手とした絶縁体の電子密度予測において、誤差を約半分にまで低減しています。また、種々のエネルギー指標においても従来KE汎関数と同程度もしくはそれ以上の精度を持つことがわかりました。

2. 深層学習運動エネルギー汎関数AdvanceSoft25の計算速度ベンチマーク

http://case.advancesoft.jp/OF-DFT/calc_time/index.html

従来のDFT計算(KS-DFT)は、系のサイズに対して計算コストが急激に増大し、大規模系のシミュレーションが困難でした。アドバンスソフトは、独自開発の深層学習運動エネルギー汎関数AdvanceSoft25を用いたOF-DFTの計算速度を検証しました。

検証の結果、KS-DFTでは実質不可能な数千原子規模の系に対し、本手法は原子数に比例した時間での高速計算を達成しました。精度と速度を両立しており、より大規模な材料シミュレーションを現実的な時間で実行できる有用性が示されています。

3. 深層学習運動エネルギー汎関数AdvanceSoft25と先行研究の機械学習運動エネルギー汎関数の性能比較

http://case.advancesoft.jp/OF-DFT/Chen2024/index.html

アドバンスソフトは、独自開発の深層学習運動エネルギー汎関数AdvanceSoft25(AS25)と、先行研究で報告された有力な機械学習運動エネルギー汎関数「CPN5」との性能比較を実施しました。半導体10構造を対象とした検証の結果、本手法はCPN5と比較して電子密度の平均絶対相対誤差を半分以下に抑える高い予測精度を示しました。


以上、2026年03月25日のピックアップ記事でした。各解析事例の詳細は、リンク先の記事全文をご覧ください。