アドバンスシミュレーション Vol.23, 松原 聖, 尾川 慎介, 音響解析ソフトウェアAdvance/FrontNoiseは有限要素法に基づくソフトウェアです。近年は大規模問題に対する高速な処理が可能であることから、音響解析には有限要素法が利用されています。しかし、有限要素では外部問題が不得手であるという欠点がありました。今回はその欠点を補うことを目的として、放射など外部問題(3次元無限領域問題)を解くために、従来の有限要素解析に対して無限要素機能を導入しました。無限要素を利用することにより、これまでより高速に外部問題を解くことができるようになり、有限要素の格子を設定した以外の領域の観測点においても、音圧や粒子速度の物理量を得ることができるようになりました。本稿では、無限要素の原理とその使い方、および、精度・処理速度等のテスト結果を示します。それらにより、有限要素法のソフトウェアが外部問題に対して有効であることを示し、大規模問題に対しても適用可能であることを実証しました。(PDF:1,764kB)

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