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発行年月 2014年10月31日
タイトル音響解析ソフトウェア Advance/FrontNoiseの構造音響強連成による減衰を含む透過音の解析
言語日本語
著者松原 聖
著者所属アドバンスソフト株式会社 代表取締役社長
要約当社ではこれまで音響解析ソフトウェア Advance/FrontNoise に関する連成機能として、構造解析ソフトウェア Advance/FrontSTR[1]との一方向の構造音響連成解析機能を提供してきた[2]-[5]。ここでは、構造解析で求めることができた振動(変位)を音源とした音響解析機能を提供してきた。この機能は構造物の振動を音源として音波の空気中の伝播をシミュレーションする機能である。ここでは、音波による空気の振動は構造物の振動に影響しないという仮定、すなわち、構造解析から音響解析への一方向の影響(一方向連成、弱連成)を仮定している。この機能は実用上有用であり、かなりのケースで利用されてきた。このような状況の中で、いくつかの解析では空気の振動が構造の振動に影響を及ぼすケースもあり、構造音響双方向の連成機能のニーズが出てきた。例えば、構造物を透過する音の解析である。このニーズに応えるため、われわれは従来の音響解析ソフトウェア Advance/FrontNoise のひとつの機能として、構造物に減衰を含む周波数領域における構造音響の双方向連成機能(強連成)を開発した。ここでは、構造物の振動に関する情報を固有値・固有ベクトルという形のデータで音響解析に入力し透過音を解析する構造音響強連成機能を実装した。すなわち、構造物の振動を固有値・固有ベクトルを通して直接的に音響解析の基礎方程式に持ち込み、それをまとめて解くという双方向連成(強連成)の定式化を利用した。また、構造振動に関する減衰については、レーリー減衰の形で取り入れた。本稿では、本機能の定式化およびその計算事例について述べる。
書誌情報アドバンスシミュレーション 2014.10 Vol.19
DOI10.69290/j.000697-vol19
キーワード音響解析、構造解析、双方向連成、音響構造強連成、構造減衰、周波数領域、並列計算
ページ数16