アドバンスシミュレーション Vol.32, アドバンスソフト株式会社 大野 修平, 複雑な流体現象の中に潜む支配的な構造や動力学を抽出する手法として、モード分解は近年広く注目を集めています。本稿では、汎用流体解析ソフトウェア Advance/FrontFlow/red(AFFr)に搭載されたモード分解解析機能について紹介します。特にインクリメンタルPODに基づいた次元削減処理と、Dynamic Mode Decomposition(DMD)による時系列データからの支配的構造抽出手法に焦点を当てます。応用例として、チャンネル乱流に対して DMD を適用し、並進対称性の影響を削減することで、抽出されるモードの性質や解釈への影響について考察を行いました。
ダウンロードする (PDF:858kB)