流体解析ソフトウェア Advance/V-HINOCA は、内閣府主導のプロジェクト「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」 (2014~2018年度)のテーマの1つ「革新的燃焼技術」において開発された、3 次元エンジン燃焼解析ソフトウェア HINOCA のプラットフォームである流動部分を元に、SX-Aurora TSUBASA を用いた高速計算を可能にするためにベクトル化を適用し、単成分流動計算用に開発されたソフトウェアです。
複雑な形状や移動物を伴う解析を、形状に適合する格子作成の手間なく計算する事が可能な解析システムを提供します。

特徴

  1. SX-Aurora TSUBASA を用いる事で高速計算が可能なベクトル化されたソルバー
  2. STL 形状データを準備するだけで利用者が計算格子を作成する事なく計算が可能
  3. エンジンのモータリング計算など、移動物体を含む計算が可能
  4. AMR(Adaptive Mesh Refinement)機能により指定部分のみ高精度計算が可能

適用分野とアプリケーション

自動車分野エンジン内部の流れの計算(タンブル比、流量係数の評価など)
車内外の流れの計算
その他複雑形状の内部流計算など

動作環境

OSRed Hat Enterprise Linux
CPUSX-Aurora TSUBASA 各モデルもしくは Vector Engine 搭載サーバ
並列計算OpenMP、MPI を用いたハイブリッド並列

機能説明

基礎方程式方程式系非定常3次元圧縮性 Navier-Stokes 方程式
状態方程式理想気体状態方程式
熱物性比熱比(温度依存)
輸送係数粘性ーSutherland 式
熱伝導ー粘性&Prandtl 数から評価
化学種単一化学種(分子量を設定)
乱流輸送Smagorinsky
WALE
Standard k-ε
RNG k-ε
Realizable k-ε
ABE k-ε
SST k-ε
非粘性流束SLAU2
MUSCL+van Albada limiter
時間積分Jameson 型4段階 Runge-Kutta 法、dual time step LU-SGS 法
領域境界境界埋め込み(IB)法、
境界条件:対称、断熱滑り無し壁、総温総圧固定流入、静圧固定流出など
形状データSTL データを読み込み可能
格子等間隔直交格子(AMR による部分的な細分化可能)

関連情報