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【解析事例: ナノ】 STM画像のシミュレーション

STM画像のシミュレーション

[課題]
STM (Scanning Tunneling Microscope:走査型トンネル顕微鏡)で得られる画像は、物質の表面から滲み出した電子の波動関数を可視化したものであり、必ずしも表面の凹凸を再現するものではありません。 したがって、STM像の正確な理解のためには、対象物の電子状態を知ることが不可欠です。 可視化の対象となる電子のエネルギーは、探針に印加するバイアス電圧により決定されます。

[解決策]
第一原理バンド計算ソフトウェア Advance/PHASEを利用すると、電荷密度(波動関数の絶対値の二乗)を求めることができます。 あるエネルギー範囲に含まれる電子の電荷密度(部分電荷密度と呼びます)を得ることが可能ですので、これを表面近傍で可視化することにより、STM像をシミュレートすることができます。

[事例]
例として、Si p(2×2)表面のSTM像のシミュレーション結果を下図に示します。

STM像のシミュレーション結果
図.Si p(2×2)表面のSTM像のシミュレーション結果

左が占有状態、右が非占有状態であり、表面からそれぞれ1Å、5Å離れた面での像を示しています。バイアス電圧の符号を反転させると、明るく見える位置が変化することがわかります。

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