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【解析事例: 流体】 分岐管の気液二相流解析

背景と目的

冷凍・空調設備の蒸発器において、冷媒二相流を複数の蒸発管に配分する分岐管での気液分配は極めて重要な問題です。気液比率の分配が偏ると、蒸発管によっては熱交換量に比べての液の過不足が生じ、伝熱面積の一部が熱伝達に十分寄与しないことがあります。液が過剰な蒸発管で出口まで蒸発せずに残った液は冷却に寄与しません。液が少ない伝熱管では、管の途中から蒸気単相になり冷却効果がなくなります。

現在まで実験による研究が多く行われており、分岐における多次元現象が分配に支配的であることが分かっています。特定の装置での気液分配の実験式が提案されていますが、蒸発器の姿勢や流動様式および分岐部の形状に複雑に影響されるため、一般的な条件での予測は困難とされています。

本解析の目的は、実験に依存しない、数値シミュレーションによる冷媒二相流の分岐管分配特性の効率的な予測技術の開発です。

解析の概要

高精度二流体モデルを用いて流動様式と分岐管形状を直接扱った気液二相流解析を実施しました。解析対象の衝突分岐管は、配管径が25mmの円管であり、水平管から流入して同じ径で上下に分岐しています。流体は常温常圧の空気/水二相流とし、空気で満たされた静止状態から始まり、最終的な入口体積速度は、空気が0.3m/s、水が1.2m/sです。

分岐管の気液二相流解析

図は三次元解析結果の縦断面ボイド率分布の過渡変化を示したものです。入口断面から空気が流入し、入口付近の配管壁から水が浸入する条件としています。水平管内では環状流となって流れますが、重力のために下方の液膜厚さが大きくなっています。水平管から流入する水は分岐部の壁面に衝突したあと、上下の分岐管に流入します。上方分岐管への空気流に巻き込まれる水もありますが、重力によって下方分岐管への流速が大きいので下降水流量の方が多くなります。

考察、今後の課題

分岐管の気液二相流を数値解析で取り扱える見通しを得ることができましたが、分配特性は気液の流体物性、分岐の角度や重力方向に対する配置に影響されることが知られています。

今後は、実験解析による気液分配評価結果の検証、実際の冷凍・空調設備で用いられる冷媒および分岐管形状への適用への展開を予定しています。

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