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二相流シミュレーション メールマガジン 第5号 2008年8月26日

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┃★二相流シミュレーション メールマガジン 第5号 2008年8月26日
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■目次
  1) コラム(3) 「メダカの泳ぎ」
  2) 地球シミュレータ産業利用シンポジウム開催のお知らせ


めっきりと涼しくなりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

今回は身近な二相流にスポットを当ててみました。このコラムは、アドバンスソフト
技術担当の池知直子がお送りします。

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│1. メダカの泳ぎ
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私のデスクにはメダカ君達がいます。水草の合間をぬって泳いだり、もぐったり
上昇したり、くるりと向きを変えたり、ヒレを上手に使って後向きに泳いでエサを
食べたり。彼らの姿は愛らしく癒されるものですが、我々が歩くのと違い、彼らは
実に巧みに水を利用して水槽の中を自在に動き回っています。

一体どうやって、このようにメダカ達は水中を自在に動き回っているのでしょうか。
メダカは、胸ビレや背ビレ、尾ヒレを使って水の中を移動しています。どうすれば、
ヒレを使って推進力を得ることができるのか、次の例をもとに考えてみましょう。

静水中の板を、短時間の間に動かすと水が壁のようになって板は大きな力を
支えられるようになりますが、板をゆっくりと動かすと水が移動するため板は
小さな力しか支えられません。これは、板を動かす速度によってできる流れ場に
違いがあるためです。

静水中の板を動かすと、水が押されて板の周りに流れ場が生じます。このとき、
板には水の流れを変化させる力の反作用がかかります。速く板を動かすと、板の
周りの流れ場は急激に変化するために大きな反作用の力が生じて、板に対して
は、そこに水の壁があるかのように作用します。この場合、板は大きな力を支え
られるようになります。

一方で、ゆっくりと板を動かすと、板の周りの流れ場はゆっくりと変化するために
小さな反作用しか生じず、板は小さな力しか支えることができません。メダカは、
ヒレをすばやく動かしてできる水の壁を利用して推進力を得ることにより泳いで
いるのです。

メダカの泳ぎの秘密はこれだけではありません。
ヒレの動きによる加速の効果も利用しています。これを、ふたたび、水の中で
板を動かす例をもとに考えてみましょう。

静水中の板を動かすと、板は流れを変化させる力の反作用を受けることは、
上でご説明したとおりです。流れがあるときに逆の方向に板を動かして流れを
切り返す場合は、板は動く速度と流れ場の速度を足した分の速度変化を生み
だすため、より大きな反作用の力を得ることができます。これらの、水の壁と
加速の効果を使って、メダカ君達は水の中を自在に泳いでいます。
まず、水の壁を使って移動して自分の体の周りに体型に沿った流れ場を生じ
させ、それを胸ビレや背ビレ、尾ヒレで切り返して加速することにより水中を
すばやく泳ぎまわっているのです。

また、メダカの体は、鱗に覆われ、あたまから尾ヒレにかけて細くなってゆく流線
型をしていますが、この体は水中を泳ぐのに効率のいい形になっています。

流線形の体は、推進することによって生じる流れ場が体型に沿ってできるため、
流れ場の乱れが生じにくく、メダカが体の周りにできた流れ場を効率的に加速する
ことに役だっています。鱗は、鱗の縞や端部にできる微小な渦が、その上を通過
する水を滑らせるために粘性抵抗を下げ、流れの剥離を防ぐ働きを持っています
(剥離ができると流れのよどんだ負圧域が生じ、後方へ力を及ぼします)。
渦が大き過ぎると大きな抵抗になってしまいますが、発生した渦は鱗の端で
減速するために大きく成長することはありません。

この仕組みは、競泳用の水着の素材にも使われています。流れ場の乱れや渦の
ような現象もメダカの泳ぎに関係の深いものですが、これらについてはまた別の
機会にお話したいと思います。

ところで、ここで気泡を考えてみると、気泡に尾ヒレはありませんが、その運動が
周りの水の流れと深く関わっているのはメダカと同じです。

当社が開発した気液界面追跡解析コードFrontFlow/FSは、自由に変形する気泡の
運動を周囲の水の流れと合わせて解析することができます。


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│2. 地球シミュレータ産業利用シンポジウム開催のお知らせ
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(独)海洋研究開発機構様より、表記のお知らせをいただきましたので、
こちらのメルマガでもご案内させていただきます。
お忙しいとは思いますが、是非この機会にご参加下さい。

http://www.jamstec.go.jp/es/jp/info/sangyou_sympo_h20.html


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