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二相流シミュレーション メールマガジン 第4号 2008年8月12日

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┃★二相流シミュレーション メールマガジン 第4号 2008年8月12日
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■目次
  1) 用語解説(2) 「流動様式」
  2) 地球シミュレータ産業利用シンポジウム開催のお知らせ

皆様こんにちは。

さて、第4号では二相流に関する用語の解説を行います。
今回の用語解説はアドバンスソフト技術担当の湊がお送りします。

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│1. 用語解説(2) 「流動様式」
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・英語: Flow pattern

 二相流が流れるときの気液混合と分布の状態です。流れが見えるときは
界面の形態から判断することができます。

ボイド率(気体の体積比)が小さいとき、液の中に多数の小さい気泡が分散
した「気泡流」が生じます。ボイド率が大きく、気泡同士が接触・合体して
配管断面を占めるくらいの大きないくつかの気体の塊(スラグ)が周期的に
流れる「スラグ流」になります。ここまでは液体の連続相の中に気体が
分散相として含まれる二相流です。

さらにボイド率が大きくなると気体と液体のどちらが連続相か分からない
複雑な界面形状を示すようになり、「チャーン流」またはチャーン乱流と
言います。「プラグ流」や「フロス流」という言い方もありますが、スラグ
流やチャーン流とは区別が難しいのであまり使われないようです。

またボイド率が大きくなると、気体の連続相の中に液滴が分散相として
含まれる「噴霧流」になります。多くの場合に管壁に薄い液膜が張り付いて
いることが多く、円管断面では液膜が円環状になっているので、「環状
噴霧流」といいます。

大雑把に言って、気泡流からスラグ流への遷移はボイド率が約30%、環状
噴霧流になるのはボイド率が約70%以上と言われています。

水平管では流速が遅いときは重力で気液が上下に分離する「層状流」に
なります。層状流は他の流動様式と違い、気液が安定に分離していて他の
流動様式との間の状態遷移が圧力損失や熱伝達に大きな影響を与えます。
流量が大きくなって層状流からスラグ流に遷移することをスラッギングと
言います。

ただし、上記の典型的な流動様式は実験室で観察される比較的小さい配管で
見られるものです。実際のプラントなどでは配管直径が10cm以上になり、
また水平管、垂直管、曲がり管、それらの組み合わせなど様々な形態があり、
単一の流動様式では記述できないほど複雑な流れになります。気泡流の
状態からボイド率を増加しても配管断面を占めるほどの大きい気泡は界面が
安定でないため発生せず、そのかわり大きな気泡が部分的に流れるように
なります。このとき気泡はお椀を伏せたような形のキャップバブルです。
配管の中央部ではボイド率が大きくても壁が遠いため環状噴霧流にはなり
ません。

大口径管では一般に配管内で時間的・空間的に複数の流動様式が混在した
流れになり、ボイド率の小さい二相流とボイド率の大きい二相流が交互に
到達する激しい脈動が見られます。また、断面内でボイド率の偏りがある
ため、浮力の差によって部分的な逆流が生じるのが普通です。

流動様式の正確な予測は極めて困難です。流動様式マップがいくつか提案
されていますが、配管の寸法や形状、流体物性値などに依存するため、
多くの場合実験データのプロットと流動様式マップとは各流動様式の発生
範囲に大きなずれが生じます。

二相流の数値計算では構成方程式を流動様式毎に切り替えるため、流動様式
の予測は極めて重要です。新型機器の設計には、流動様式マップに頼らず
二相流の基礎式に基づく三次元過渡解析を用いた流動様式の予測技術が
望まれます。当社開発の三次元過渡二流体モデル解析コードFrontFlow/MPは
ボイド率の高精度輸送計算による流路内ボイド率の偏りの過渡解析が可能で
あり、流動様式の直接計算への展開が期待されています。


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│2. 地球シミュレータ産業利用シンポジウム開催のお知らせ
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(独)海洋研究開発機構様より、表記のお知らせをいただきましたので、
こちらのメルマガでもご案内させていただきます。
お忙しいとは思いますが、是非この機会にご参加下さい。

http://www.jamstec.go.jp/es/jp/info/sangyou_sympo_h20.html


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