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2005年12月号

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┃★月刊Advance News  2005年 12月号
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 ■目次
 ▽今月のTOPICS
   ▲タンパク質全電子計算の必要性
 ▽イベントのご案内
   ▲文部科学省次世代IT基盤構築のための研究開発プログラム
    「戦略的革新シミュレーションソフトウェアの研究開発」
     ワークショップ(第2回)
   ▲スーパーコンピューティング技術産業応用協議会設立総会・ 記念講演会
   ▲『流体騒音・音響解析ソフトウェアの開発』
   マルチクライアントプロジェクト説明会
 ▽書籍のご案内
   ▲21世紀の産業革命 コンピュータ・シミュレーション

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│1. 今月のTOPICS
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 アドバンスソフト株式会社は、文部科学省ITプログラム「戦略的革新シミュ
レーションソフトウェアの研究開発」プロジェクトに携わっている民間企業です。
バイオ・ナノシミュレーション、熱・流体解析、構造解析、統合プラットフォーム等
の次世代シミュレーションソフトウェアの開発を東京大学生産技術研究所計算
科学技術連携研究センターから受託し行なっています。

 「今月のトピックス」では、前回から引き続き4回連載の2回目として、
Advance/ProteinDFについてご紹介いたします。第1回はタンパク質の解析に
おいて量子計算が必要とされるに至った背景について、ご紹介致しましたが、
今回は、第2回:タンパク質全電子計算の必要性、というテーマでのご紹介です。
次回以降につきましては、第3回:Advance/ProteinDFの特長、第4回:
Advance/ProteinDF今後の夢 というテーマを予定しています。

ProteinDFのご紹介:第2回 タンパク質全電子計算の必要性
 量子計算ではエネルギーは非線形方程式の固有値問題の期待値として計算
されます。ですから同じ分子を扱う場合、古典力学に基づいた分子動力学計算と
比較すると、量子計算はとても大規模な計算となります。
このような事情のため、一般に量子化学計算ソフトウェアでは小分子しか取り扱う
ことができませんでした。
すなわち、タンパク質のような巨大な分子に対して量子化学計算を実行することは
非常に困難な課題でした。
 この難問への対策として、現在、市販されているソフトウエアでは、量子計算と
古典的シミュレーションを併用するハイブリッド手法を用いることで対応することが
多いようです。これは、次のような近似的な取り扱いを行います。
 はじめにタンパク質の中を「重要な部分」と「重要でない部分」に分けてしまいま
す。「重要な部分」に関しては、量子論によるシミュレーションを、「重要でない
部分」は古典論によるシミュレーションを行い、双方の結果を組み合わせることに
より、タンパク質全体の計算実行を行います。所謂QM/MM法やONIOM法といわれる
手法です。
 タンパク質の研究を行う際、このような取り扱いをすれば十分なのでしょうか? 
答えはもう少し先の未来になって、わかることになると思います。
しかし、このような取り扱いによる近似では残念ながらうまくいかないと思われる例
を以下に挙げます。
 タンパク質の中には金属分子が入っているものがあります。ここでは通称ヘム鉄
と呼ばれる鉄の錯体が入っているタンパク質の例としまして、ヘモグロビン、P450、
シトクロムcを取り上げます。これらのタンパク質の活性中心は鉄の部分です。
すなわち化学反応の中で鉄の価数が変化します。先にご紹介しましたタンパク質の
取り扱いでは、「重要な部分」と「重要でない部分」と分けました。
この3つのタンパク質では、鉄近傍の部分が「重要な部分」となります。
ですから、ヘモグロビン、P450、シトクロムcの3つは全て重要な部分は一致します。
重要な部分に関して、電子を取り扱う量子論で計算します。化学反応では電子の
振る舞いを見るわけですから、結局これら3つのタンパク質は同じような化学反応、
すなわち機能を示すことになるでしょう。
ところが、この3つのタンパクは、
 ・ヘモグロビンは血液中での酸素の運搬
 ・P450は生体中における薬毒物の代謝
 ・シトクロムcは細胞膜の中での電子の運搬
の機能を果たしているのです。
つまり、活性中心(=「重要な部分」)が同じでも、周辺に結合したペプチド鎖によ
り、機能は全く異なってくるわけです。これは「重要な部分」は鉄の近傍だけでなく、
その周りを取り巻くペプチド鎖まで含まれることを示唆しているように見えます。
すなわち、これらの機能の違いを追及するためには、タンパク質を断片化・細分化
することなく丸々量子化学計算で取り扱う必要がありそうだ、ということは当然の
帰結となるでしょう。
 このような背景から、ProteinDFの開発がスタートしました。そして現在、コードの
工夫と新しい理論との組み合わせにより、骨格となる部分についてはプログラムが
完成し、タンパク質をまるまる量子化学計算することが可能となりました。

 ▲次回第3回目では、ProteinDFが持つ特徴的な機能についてお話します。
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│2. イベントのご案内
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1)文部科学省次世代IT基盤構築のための研究開発プログラム
 「戦略的革新シミュレーションソフトウェアの研究開発」
  ワークショップ(第2回)のご案内

東京大学生産技術研究所様主催の文部科学省プロジェクト「革新ソフト」
プロジェクトのワークショップ(12月12日(月)開催)をご案内します。
東京大学生産技術研究所様が実施し、弊社が参画している文部科学省プロジェクト
《 RSS21 戦略的革新シミュレーションソフトウェアの研究開発 》プロジェクト
の活動の成果を広くご紹介します。参加申込は、Webページで受付中です。

【名 称】文部科学省次世代IT基盤構築のための研究開発プログラム
     「戦略的革新シミュレーションソフトウェアの研究開発」
      ワークショップ (第2回)
      --共通基盤--
・全体系最適化シミュレーション・プラットフォーム
・ハイエンド計算ミドルウェア(HEC-MW)カーネル援用構造解析
システムによる汎用連成シミュレーション・システム
【日 時】平成17年12月12日(月) 13:00-17:10
【会 場】東京大学生産技術研究所 総合研究実験棟大会議室(An棟301)
【定 員】100名
【主 催】東京大学生産技術研究所 計算科学技術連携研究センター
【共 催】戦略的基盤ソフトウェア産業応用推進協議会
      アドバンスソフト(株)
【参加費用】無料
【申込方法】専用フォームにてお申し込み下さい。
        http://www.rss21.iis.u-tokyo.ac.jp/result/calendar.php
【詳 細】参加申込及びお問合せ先:
        東京大学生産技術研究所 計算科学技術連携研究センター
        「戦略的革新シミュレーションソフトウェアの研究開発」
                     プロジェクト 事務局
        TEL:03-5452-6661  FAX:03-5452-6662
        E-mail: registration@fsis.iis.u-tokyo.ac.jp

【プログラム】プロジェクトホームページでご覧いただけます。
        http://www.rss21.iis.u-tokyo.ac.jp/

2) スーパーコンピューティング技術産業応用協議会
 設立総会・ 記念講演会のご案内

 弊社も一会員として参加している「戦略的基盤ソフトウェア産業応用推進
協議会」はこのたび、「研究グリッド産業応用協議会」と合併・統合して新発足
することになりました。
 今回、統合にあたり「スーパーコンピューティング技術産業応用協議会」
の総会と記念講演会を開催致します。総会は協議会の会員のみならず本協議会
にご興味をお持ちの方々はどなたでも自由に参加出来ます。
 ご多忙中とは存じますが、多くの方々に総会と記念講演会にご参加いただき
ます様ご案内申し上げます。

【名 称】スーパーコンピューティング技術産業応用協議会
       設立総会・ 記念講演会
【日 時】2005年12月15日(木) 13:20 - 17:05
【会 場】東京大学生産技術研究所 An棟 2階 コンベンションホール
        URL http://www.iis.u-tokyo.ac.jp/map/index.html
【定 員】250名(先着順)
 【主 催】スーパーコンピューティング技術産業応用協議会
【参加費用】総会・講演会:無料、懇親会:2,000円
【申込方法】弊社ホームページのご案内をご参照の上、電子メールまたは
         FAXで設立総会事務局までお願いいたします。
【参加申込及びお問合せ先 】
        設立総会事務局 : 樋口(JEITA)
       E-mail: k-higuchi@jeita.or.jp
       〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3-11
            三井住友海上駿河台別館ビル3階
       社団法人 電子情報技術産業協会
       TEL:03-3518-6434 FAX:03-3295-8727
 【プログラム】弊社ホームページでご紹介しています。
        http://www.advancesoft.jp/event/?id=1132892478

3) 『流体騒音・音響解析ソフトウェアの開発』
 マルチクライアントプロジェクト説明会のご案内

 アドバンスソフト社では、流体騒音解析(LES)を音源とした騒音・音響解析
を行うための本格的シミュレーションシステムを開発を目的としたマルチ
クライアントプロジェクトを開始致します。
本プロジェクトにご興味をお持ちの方を対象に、ご説明会を次の日程で開催いた
します。皆様のお申し込みをお待ちしております。

【日 時】平成17年12月20日(火)13:30 ~ 17:00
【会 場】日本自転車会館 3号館 701会議室
〒107-0052 東京都港区赤坂1-9-15
      TEL03-3585-5455
      地図:http://www.jitensha-kaikan.or.jp/map/map.htm
     ・東京メトロ銀座線 溜池山王駅9番出口から徒歩約5分。
 【主 催】アドバンスソフト(株)
【参加費】セミナー参加費無料
【詳 細】詳しくは以下のホームページをご参照ください。
     http://www.advancesoft.jp/topics/?id=1132211382

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│3. 書籍のご案内
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戦略的基盤ソフトウェア産業応用推進協議会編による新しい書籍が出版され
ましたので、ご案内いたいます。

タイトル:21世紀の産業革命 コンピュータ・シミュレーション
     (ISBN 4-9902143-6-6 C3054) 価格 2,000円(税込)

概要:「(前書きより抜粋)最初の実用的電子計算機ENIACが誕生してから60年
近く経った今、コンピュータを利用した情報技術の発達は人類史上類をみないもの
となっている。科学技術分野においても、コンピュータを利用したコンピュータ・
シミュレーションは理論・実験に次ぐ第三の科学としての地位を確立しエンジニア
リングや流体力学では必要不可欠な道具となっている。・・今後の国際競争を勝ち
抜くにはコンピュータ・シミュレーションを駆使したより高度なもの作り技術が
必要とされてきている。。。」

ご購入に関してのお問合せは、 office@advancesoft.jp までお願い致します。
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│4. 編集後記
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 去る11月24日(木)「次世代デジタルエンジニアリングセミナー
-ものづくりイノベーションによる産業競争力の強化-」が開催され、寒空
にも関わらず多くのお客様にお越しいただきました。参加いただいた皆様には、
貴重なお時間を共有させていただくことができましたこと、重ねてお礼を
申し上げます。さて、これからもこのようなセミナーを開催して参ります。
今後も、(株)日立製作所様と当社におけるデジタルエンジニアリングへの
取り組みをご支援くださいますようお願い申し上げます。 

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│5. アドバンスソフト株式会社についてhttp://www.advancesoft.jp/
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 アドバンスソフト株式会社は、文部科学省のITプログラム「戦略的基盤
ソフトウェアの開発」プロジェクトを推進するベンチャー企業として設立されました。
バイオ・ナノシミュレーション、熱・流体解析、構造解析、統合プラット
フォーム等、次世代シミュレーションソフトウェアの開発を東京大学生産
技術研究所計算科学技術連携研究センターと共に行なっております。
詳しい情報につきましては、ホームページをご覧ください。

 Advance/ProteinDF、Advance/BioStation、Advance/FrontSTR、
Advance/FrontFlow/red、Advance/FrontFlow/blue、Advance/PHASEは
東京大学生産技術研究所計算科学技術連携研究センターが実施した
文部科学省ITプログラム「戦略的基盤ソフトウェアの開発」プロジェクトの
成果(ソフトウェア)をアドバンスソフト株式会社が独自に改良したものです。
アドバンスソフト株式会社は「戦略的基盤ソフトウェアの開発」 プロジェクト
に参加しソフトウェアの開発を行いました。
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発行:アドバンスソフト株式会社   http://www.advancesoft.jp/
〒107-0052 東京都港区赤坂一丁目9番20号 第16興和ビル南館
TEL:03-5570-1680(代表) FAX:03-5570-1684
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